『舞姫』のあらすじ 時は19世紀末。主人公で(1)帝国に留学した官吏・(2)が帰国途上の船内客室で、回想録の形で綴る。書き出したのはサイゴン寄港・停泊中。 太田は下宿に帰る途中、クロステル通りの教会の前で涙に暮れる美少女(3)と出会い、心を奪われる。父の葬儀代を工面してやり、以後交際を続けるが、仲間の讒言によって豊太郎は(4)される。 その後豊太郎は(3)と同棲し、生活費を工面するため、新聞社の(1)駐在通信員という職を得た。(3)はやがて(2)の子を身篭る。友人である相沢謙吉の紹介で大臣のロシア訪問に随行し、信頼を得ることができた。復職のめども立ち、また相沢の忠告もあり、(2)は日本へ帰国することを約束する。 しかし、(2)の帰国を心配する(3)に、彼は真実を告げられず、その心労で人事不省に陥る。その間に、相沢から事態を知らされた(3)は、衝撃の余り発狂し、パラノイアと診断された。治癒の望みが無いと告げられた(3)に後ろ髪を引かれつつ、(2)は日本に帰国する。「相沢謙吉が如き良友は、世にまた得がたかるべし。されど我が脳裡に一点の彼を憎む心、今日までも残れりけり。」......(2)の心からの呟きであった。